「東黎トラストという会社を紹介されたけれど、どんな会社か分からない」。投資用ワンルームマンションの提案を受けた方から、こうした相談が寄せられることがあります。
実際に調べてみると、会社としての情報発信は限られており、第三者の口コミもほとんど見つかりません。だからこそ、分かっている公開情報を丁寧に整理し、分からない部分は「分からない」と明記することが大切です。この記事では、次の点を整理します。
- 株式会社東黎トラストとはどんな会社か(会社概要・販売の立場)
- 取り扱う物件の特徴(ブランド・デベロッパーとの関係)
- 第三者口コミの傾向(件数が極めて少ない現状)
- どんな人が検討でき、どんな人は慎重になるべきか
【2026-10-31 更新】 社名変更・合併・廃業・免許失効は確認されませんでした。公式サイトの物件情報掲載件数(31件・すべて「販売終了物件」表示)を最新状況に更新し、口コミ・免許番号など数字の出典URLを本文とsourcesに追加しました。
会社概要:東黎トラストはどんな会社か

株式会社東黎トラストは、平成27年(2015年)2月2日に設立された不動産会社です。資本金は1,000万円、代表者は代表取締役の井土貴之氏。所在地は大阪市中央区南船場3-2-22 おおきに南船場ビル701で、公式サイトの会社概要によると2022年9月に北区西天満から移転しています。宅地建物取引業免許は大阪府知事(2)第58194号です(公式サイト会社概要確認2026-10-31、2026-10-04時点から変更なし)。読者自身も国土交通省の「宅地建物取引業者検索」で免許番号から実在・行政処分歴の有無を無料で確認できます。本記事執筆時点の調査範囲では、同社に関する行政処分や訴訟の公表情報は確認できませんでした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商号 | 株式会社東黎トラスト |
| 所在地 | 大阪府大阪市中央区南船場3-2-22 おおきに南船場ビル701 |
| 設立 | 平成27年(2015年)2月2日 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 代表者 | 代表取締役 井土貴之 |
| 宅建業免許 | 大阪府知事(2)第58194号 |
| 事業内容 | ファイナンシャルプランニング、投資用ワンルームマンションの分譲・販売受託、一棟収益マンション企画・開発、不動産仲介・賃貸管理 |
販売立場について(重要):公式サイトの物件情報には31件の物件が掲載されており、いずれも「販売終了物件」のステータス表示です(確認2026-10-31)。「レジュールアッシュ」「フォーリアライズ」「アドバンス」「サムティ」「メゾン・トラスト」「レシオス」「レゲスタ」「パルティール」といった単身者向け区分ワンルームのブランドが並びます。これらのブランドを精査すると、いずれも株式会社ホームズ・株式会社日成アドバンス・株式会社日本ヴェルテック・株式会社レオン都市開発といった他社デベロッパーのものであることが分かります。つまり会社概要には「分譲・販売受託」と記載されていますが、公開されている実績を見る限り、東黎トラストは自社分譲主(売主)ではなく、他社デベロッパー物件の販売受託(代理販売)が事業の中心とみられます。会社概要には「一棟収益マンション企画・開発」という記載もありますが、公開中の物件一覧にはこれを裏付ける実績は確認できませんでした。物件を検討する際は、その物件の売主が東黎トラストなのか、別のデベロッパーなのかを重要事項説明・売買契約書で必ず確認することをおすすめします。
取扱い物件の特徴:他社ブランドの区分ワンルームが中心

公式サイトの物件情報(確認2026-10-31)に掲載された31件は、いずれも単身者向けの区分ワンルームマンションで、すべて「販売終了物件」として掲載されており、一棟物件や現在販売中の物件は確認できませんでした。ブランド名から分かるのは、東黎トラストが複数のデベロッパーの販売窓口として機能している点です。購入を検討する場合、価格や条件の最終的な決定権は開発元のデベロッパーにある場合が多く、東黎トラストは販売代理・仲介としての立場で関わっているとみられます。この立場の違いは、価格交渉の相手や重要事項説明の内容に影響するため、契約前に必ず確認してください。
また、公式サイトのニュースページの最終更新は2022年4月29日(ゴールデンウィーク休暇のお知らせ)、セミナー情報は2020年2月の投稿が最新であることを確認しています(確認2026-10-31、2026-10-04時点から変更なし)。これだけで活動状況を断定することはできませんが、最新の営業状況や物件の取扱い実績については、問い合わせ等で直接確認することをおすすめします。法人登記上は存続しており、倒産・閉鎖を示す情報は確認できませんでした。
実際の口コミ:件数自体が極めて少ない

東黎トラストについて複数の口コミサイトを確認したところ、共通して見えてきたのは口コミの母数自体が極めて少ないという点です。良い評価の声は現時点でほとんど見当たらず、確認できた数少ない口コミは営業対応への厳しい指摘でした。
- 不動産投資のミカタに口コミ1件・総合2.8/5.0(2018年12月投稿、確認2026-10-31)
- well-lab.jpは「良い口コミ・悪い口コミとも見つからなかった」と明記(確認2026-10-31)
- asset-academy.coも「良い口コミは現在1件も見当たらない」と記載(2025-06-04更新、確認2026-10-31)
- 営業対応評価は2.0/5と低め
- 8年の業歴に対し口コミが見当たらない点を指摘
- 複数サイトで同様の傾向が確認できる
確認できた具体的な口コミ
不動産投資のミカタに投稿された口コミ(2018年12月、30代男性会社員)には、次のような趣旨の内容があります。
営業マンが傲慢すぎる。打ち合わせが噛み合わず、言葉のキャッチボールができずストレスが溜まる。
この口コミは2018年12月の投稿で、現在の営業体制や担当者を反映しているとは限りません。ただし、well-lab.jpやasset-academy.coといった複数の第三者サイトが「良い口コミが見当たらない」「口コミ自体が見つからない」と記載している点は、判断材料として押さえておく価値があります。口コミの母数が少ない会社を検討する際は、少数の意見だけで会社全体を判断せず、公開情報と書面での確認を重視することが重要です。
一次情報での信頼性チェック

口コミの印象に流される前に、公的な登録情報を自分で確認しておくと安心です。東黎トラストは大阪府知事(2)第58194号の宅建業免許を保有しており(公式サイト会社概要確認2026-10-31)、国土交通省の「宅地建物取引業者検索システム」で番号から実在・行政処分歴の有無を無料で確認できます。免許番号のカッコ内の数字は5年ごとの更新回数を示し、数字が大きいほど営業継続年数が長いと読めます。2015年設立から現在までの更新回数と照らし合わせて確認してみてください。
懸念点①:販売受託という立場への理解が必要

公式サイトの事業内容には「分譲・販売受託」とありますが、公開中の物件はいずれも他社デベロッパーのブランドです。価格交渉や重要事項説明の内容が、自社分譲とは異なる可能性があります。
販売受託(代理販売)とは、開発元のデベロッパーに代わって東黎トラストが販売窓口となる仕組みです。物件の企画・開発・価格設定の主体は別会社であり、東黎トラストは販売代理としての立場にあるとみられます。この仕組み自体が問題というわけではありませんが、購入を検討する際は「この物件の売主はどこか」「価格の決定権はどこにあるのか」を重要事項説明や売買契約書で確認することが重要です。
懸念点②:口コミ・情報発信の少なさ

複数の口コミサイトが「口コミが見つからない」と記載しており、ニュースページやセミナー情報の更新も止まっています。判断材料が少ないこと自体が懸念材料になり得ます。
口コミの件数が少ないことは、必ずしも会社の評価が低いことを意味しません。しかし判断材料が少ない状況では、担当者の説明だけに頼らず、自分自身で確認できる客観的な情報(免許番号、物件の売主情報、相場との比較)を重視することがより重要になります。
数字で見る:表面利回りと実質利回りの差

物件提案で示される「表面利回り」は、管理費・修繕積立金・仲介手数料・ローン金利を引く前の数字です。実際に手元に残るかどうかを決めるのは実質利回りとローン収支。区分ワンルームをフルローンで購入すると、築年数や管理状態によっては毎月のキャッシュフローがマイナス(手出し)になるケースもあります。
| 項目 | 表面ベース | 実質ベース |
|---|---|---|
| 家賃収入 | 満額で計算 | 空室・滞納を考慮 |
| 経費 | 含まない | 管理費・修繕積立金・仲介手数料 |
| ローン | 含まない | 元利返済を差し引く |
| 結論 | 高く見える | 手残りで判断 |
出口:売却シナリオで判断する

区分ワンルームで見落とされやすいのが出口(売却)です。保有中のキャッシュフローがトントンでも、売却時に大きく値下がりすれば、トータルでは損失になります。逆に、立地が良く管理状態が維持されていれば、ローン残債を売却額が上回り「売って終われる」状態になりやすくなります。東黎トラストが取り扱うブランドは単身者向け区分ワンルームが中心のため、個別物件ごとの立地・築年数・管理状態による差は大きく、購入前に「10年後にいくらで売れそうか」をシミュレーションしておくことが判断の決め手になります。
向いている人・向いていない人

- 物件の売主・開発元を自分で確認する姿勢がある
- 口コミの少なさを理解した上で公開情報を重視できる
- 価格の妥当性を自分でも確認する意思がある
- 問い合わせ等で最新の営業状況を直接確認できる
- 担当者の説明だけで判断を決めてしまう
- 第三者の評価件数の多さを重視したい
- 営業対応への厳しい指摘を気にしすぎず確認を怠る
- 古い情報のまま判断を進めたい
購入前セルフ診断チェックリスト

提案を受けたら、契約前に次の項目を自分で確認してください。
- 提示物件の売主が東黎トラストか、他社デベロッパーかを重要事項説明で確認したか
- 提示物件の実質利回り(経費・ローン控除後)を数字で把握したか
- 周辺の成約事例と比べて価格が妥当か確認したか
- 宅建業免許番号から行政処分歴の有無を自分で確認したか
チェックが付かない項目があるうちは、契約を急ぐべきではありません。
まとめ:情報が少ない会社こそ、公開情報と書面で確認する

株式会社東黎トラストは、大阪市中央区に本社を置き、他社デベロッパー物件の販売受託(代理販売)を事業の中心とする会社です。会社概要には「分譲・販売受託」と記載されていますが、公開中の物件はいずれも他社ブランドであり、自社分譲としての実績は確認できませんでした。第三者口コミは件数自体が極めて少なく、確認できた数少ない口コミは営業対応への厳しい指摘でした。
判断軸は常に同じです。提案の内容を担当者の説明だけでなく、重要事項説明書・契約書面・複数の客観的な情報で確認すること。情報が少ない会社だからこそ、この手順を省略しないことが重要です。
東黎トラストの物件を紹介されたら、まず「この物件の売主はどこですか」と聞いてみてください。開発元が分かれば、価格交渉の余地や確認すべきポイントも見えてきます。 まずは無料の割高診断で、その物件が相場に対して割高でないかを客観的に確認してみてください。
※本記事は公開情報および第三者の口コミサイトをもとに、情報提供を目的として作成しています。特定の物件・会社の購入や売却を勧誘・推奨するものではなく、また誹謗中傷を意図するものでもありません。記載内容は執筆時点の情報に基づくものであり、最新かつ正確な情報は必ず公式サイト等でご確認ください。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。
