「スクエアシティって、実際どうなんですか?」。不動産投資を調べ始めると、渋谷を拠点にするトラスト・インベストメントの名前を目にすることがあります。「入居率97%以上・滞納率0%」という数字は魅力的に見えますが、その数字が何を根拠にしているのか、確認できているでしょうか。

ここで一つ大事なことをお伝えします。口コミの評価が割れるのには、ちゃんと理由があります。 同社は「業界の中ではまとも寄り」と評されることが多い会社ですが、それでも投資判断で見るべきは会社の印象ではなく物件の構造と数字の現実です。この記事では公開情報をもとに、次の点を整理します。

  • 株式会社トラスト・インベストメントとはどんな会社か(会社概要・販売立場)
  • SQUARE CITY(スクエアシティ)シリーズの特徴
  • 宅建士が整理する「強み」と「懸念点」、向き不向きの判断軸

【2026-10-11 更新】 SQUARE CITYブランドの展開棟数を26棟から28棟に更新し、最新物件「SQUARE CITY 登戸」(2026-09-30公開)を反映しました。会社概要・管理実績・口コミ評価の各出典にURLをfrontmatterへ明記し、社名・代表者・免許番号・行政処分の有無を一次情報で再確認しています(変更なし、確認日: 2026-10-11)。

【2026-09-19 更新】 公式サイトの最新値にあわせ、管理戸数を1,603戸から2,066戸へ、公表入居率を95.8%から97.2%へ更新しました。あわせて会社概要に直近業績(2026年4月期)を追記し、免許番号・管理実績・加盟団体の出典URLをfrontmatterに明記しました。社名・代表者・免許番号・上場区分に変更がないことを公式サイトで確認しています(確認日: 2026-09-19)。

会社概要:トラスト・インベストメントはどんな会社か

株式会社トラスト・インベストメントの会社概要(設立・資本金・免許・認証)
株式会社トラスト・インベストメントの会社概要(設立・資本金・免許・認証)

トラスト・インベストメントは2009年設立、渋谷と横浜の2拠点で不動産の開発から管理までを一貫して手がける会社です。賃貸管理サービスでISO9001:2015を取得しており、管理品質への継続的な取り組みを対外的に示しています。

項目内容
商号株式会社トラスト・インベストメント
所在地東京都渋谷区渋谷1-17-2 TOKYU REIT 渋谷宮下公園ビル
設立2009年11月
資本金1億円
代表者代表取締役 立川 祥吾
事業内容プロジェクト事業、投資・資産マネジメント、不動産売買・仲介、損害保険代理業
免許番号国土交通大臣(1)第10676号 / 賃貸住宅管理業 国土交通大臣(1)第8257号
取得認証ISO9001:2015(賃貸管理サービス)
加盟団体一般社団法人 新経済連盟 会員企業
従業員数約30名
直近業績売上高 約80億円(2026年4月期)
上場情報非上場

※設立・資本金・代表者・免許番号・認証は公式サイトの会社概要(2026-10-11確認)、宅地建物取引業免許 国土交通大臣(1)第10676号はハトマークサイトの登録情報で確認しています。免許の実在や行政処分歴は、読者自身も国土交通省の企業情報検索システムで確認できます。従業員数・直近業績は採用向け公開情報(2026年4月期)に基づく参考値です。

設立から15年超。免許番号は国土交通大臣(1)第10676号で、更新回数を示す括弧内の数字は現在も(1)。ISO9001や新経済連盟加盟など、コンプライアンス面の取り組みが見える点は、この規模のデベロッパーとしては一つの安心材料です。社名変更・合併・グループ化・廃業・免許失効のいずれも確認されておらず、2026-10-11時点で社名・代表者・免許番号・非上場という区分に変更はありません。

販売立場:自社ブランドを分譲する「売主」

トラスト・インベストメントは自社ブランドを分譲する売主という販売立場
トラスト・インベストメントは自社ブランドを分譲する売主という販売立場

評判の読み方を誤らないために、まず販売立場を押さえます。投資用マンションでは、営業する会社と物件を建てた会社(分譲主)が別のケースもあるためです。

トラスト・インベストメントは、自社ブランド「SQUARE CITY(スクエアシティ)」を自社が売主として企画・分譲しています。他社物件の販売代理ではなく、自ら開発して売る立場です。したがって物件品質や賃貸管理の責任は同社に直接あり、評判は原則「トラスト・インベストメント」の名前で調べれば足ります。

SQUARE CITY(スクエアシティ):物件ブランドの特徴

SQUARE CITY(スクエアシティ)シリーズの特徴(駅近厳選・28棟・管理実績)
SQUARE CITY(スクエアシティ)シリーズの特徴(駅近厳選・28棟・管理実績)

「SQUARE CITY/SQUARE」は「上質・普遍的」をコンセプトにした自社ブランドで、2015年から2026年にかけて28棟を展開してきました(2026-10-11確認)。

  • 立地:全棟、最寄り駅から徒歩10分以内を徹底。大田区・葛飾区・墨田区など都内と、横浜市・川崎市など人口規模の大きいエリアが中心。
  • 間取り・構造:主に1K(専有20〜34㎡)、20〜60戸程度のRC造コンパクトマンション。
  • デザイン:時代に左右されないシンプルな意匠。長期の入居需要を意識した設計。
  • 管理実績:管理戸数2,066戸、入居率97.2%、滞納率0%(いずれも自社公式データ・2026-10-11確認)。2026-07時点(1,603戸・95.8%)から管理戸数・入居率とも伸びた水準を維持しています。
  • 供給ブランド:2026年9月30日に「SQUARE CITY 登戸」の情報が公開されたほか、2026年6月にも「SQUARE CITY 横濱根岸Ⅱ」が公開されるなど、自社ブランドの新規供給は継続中です。

人口の多いエリアに絞った駅近展開は、賃貸需要と出口の流動性の観点で合理性があります。ただし入居率・滞納率は自社申告の数字であり、第三者による検証データではない点は割り引いて読む必要があります。公式サイトの表示にも「○年○月末時点」といった基準日が明記されていないため、提案時には最新の集計基準日を確認しておくと安心です。

第三者サイトの評価:良い声と懸念の声

第三者サイトの評価傾向(不祥事なし・紹介営業 ⇄ サブリース・割高への注意)
第三者サイトの評価傾向(不祥事なし・紹介営業 ⇄ サブリース・割高への注意)

Googleマップの本文投稿は少なく、個別の星評価は参考になる件数がないため、ここでは出典欄に明記した不動産投資家向け口コミサイト(WELL LAB、資産学問)の評価傾向を要約します。

良い評価の声

(出典の欄の口コミサイトにもとづく、当サイトの要約)

  • 大きな不祥事や行政処分の記録が見当たらないという指摘
  • 紹介営業が中心でガツガツした営業ではないという評価
  • 土地取得から開発・販売・賃貸管理までを自社で一貫対応している点への評価
  • 人口規模の大きいエリアに絞った駅近立地が、出口戦略の観点でも有利に働く可能性があるという指摘

低い評価の声

(出典の欄の口コミサイトにもとづく、当サイトの要約)

  • サブリース契約について、保証賃料が下がる場合がある・実質的に解約が難しい契約になりうるという強い注意喚起
  • 入居率・滞納率などの実績は第三者が調査したものではなく自社申告であり、信憑性を測りにくいという指摘
  • 好立地ゆえに価格が高くなりやすく、将来のシミュレーションを冷静に行うべきという指摘
  • アフターフォローの具体的な内容が明確でなく、契約前に営業へ確認が必要という指摘
動画で見る:新築ワンルーム投資は本当にダメなのか?営業の殺し文句4つと「実はアリ」になる4条件(新築を扱う会社を見る前に)

宅建士が整理する強み:立地厳選とデザインの普遍性

トラスト・インベストメントの強み 駅近厳選立地とシンプルデザイン
トラスト・インベストメントの強み 駅近厳選立地とシンプルデザイン

同社の強みは「立地の徹底した厳選」と「普遍的なデザイン」です。人口が多く安定した大田区・葛飾区・横浜市などに絞って展開しているため、賃貸需要の継続性が比較的期待できます。時代に流されない意匠は20〜30年後の入居需要も維持しやすく、出口(売却)の流動性にもプラスに働き得ます。

ISO9001(賃貸管理)取得や新経済連盟加盟といったコンプライアンスの取り組み、しつこくない営業スタイルは、長期の顧客満足という観点でも評価できるポイントです。

懸念点①:新築ワンルームの「含み損」構造

新築プレミアムにより購入直後に含み損が生じる構造
新築プレミアムにより購入直後に含み損が生じる構造

口コミで目立つ懸念のひとつが価格の割高感です。これはトラスト・インベストメントに限らず、新築ワンルーム全般に共通する構造的な問題です。新築物件には「新築プレミアム」が上乗せされており、入居が決まって一度でも「中古」になった瞬間に、その上乗せ分が抜け落ちます。

好立地であるほど新築プレミアムは乗りやすく、実質利回りが低く出やすい傾向があります。買った瞬間から含み損を抱えてスタートする構造を理解し、「いくらで買うか」の妥当性検証は欠かせません。

懸念点②:サブリースは解除と出口に注意

サブリースは保証賃料の見直しと契約解除の難しさで出口を制限する
サブリースは保証賃料の見直しと契約解除の難しさで出口を制限する

第三者情報で最も多く指摘されるのがサブリースです。空室リスクを抑えられる一方、保証賃料が将来引き下げられる可能性があり、契約解除が難しく売却時の査定価格が下がるなど、出口を制限します。入居者情報がオーナーに届きにくいという指摘もあります。

同社は集金代行も選べます。「家賃保証があるから安心」と考えるのではなく、「保証賃料の見直し条件」と「集金代行との差」を契約前に書面で確認し、両者のキャッシュフローを比較してください。

数字で見る:表面利回りと実質利回りの差

表面利回りと実質利回りの差を示す収支イメージ
表面利回りと実質利回りの差を示す収支イメージ

物件提案で示される「表面利回り」は、管理費・修繕積立金・サブリース手数料・ローン金利を引く前の数字です。実際に手元に残るかを決めるのは実質利回りとローン収支。好立地の新築ワンルームをフルローンで購入すると、毎月のキャッシュフローがマイナス(手出し)になるケースも少なくありません。

項目表面ベース実質ベース
家賃収入満額で計算空室・滞納を考慮
経費含まない管理費・修繕積立金・手数料
ローン含まない元利返済を差し引く
結論高く見える手残りで判断

10年後の出口:売却シナリオで判断する

10年後の売却シナリオ別の出口イメージ
10年後の売却シナリオ別の出口イメージ

新築ワンルームで最も見落とされやすいのが出口(売却)です。保有中のキャッシュフローがトントンでも、売却時に大きく値下がりすれば、トータルでは損失になります。逆に、立地が良く価格下落が緩やかで、かつサブリースに縛られていなければ、ローン残債を売却額が上回り「売って終われる」状態になります。

同社の駅近・人口規模の大きいエリアという選定は出口の流動性にプラスに働き得ますが、サブリースの有無が出口を左右します。購入前に「10年後にいくらで売れそうか」をシミュレーションしておきましょう。

向いている人・向いていない人

トラスト・インベストメントのワンルーム投資が向いている人・向いていない人
トラスト・インベストメントのワンルーム投資が向いている人・向いていない人

向いている人

  • 都内・横浜近郊の安定した賃貸需要エリアを重視している
  • 物件価格の適正判断を自分でできる、または第三者に確認できる
  • サブリースではなく集金代行を選択できる
  • 長期保有(10〜20年)を前提に出口まで考えられる

向いていない人

  • 「担当者が親切だから」「節税になるから」で判断しようとしている
  • 物件価格の相場感がなく、提案額をそのまま受け入れてしまう
  • サブリース契約に無意識にサインしてしまう可能性がある
  • 出口(売却)の想定がないまま購入を急いでいる

購入前セルフ診断チェックリスト

トラスト・インベストメントの物件を検討する前に確認すべきセルフ診断チェックリスト
トラスト・インベストメントの物件を検討する前に確認すべきセルフ診断チェックリスト

提案を受けたら、契約前に次の4点を自分で確認してください。

  • 提示価格は周辺の中古相場と比較して妥当か
  • 実質利回り(経費・ローン控除後)が他の運用手段と比べ十分か
  • サブリースか集金代行か、どちらを選べるかを書面で確認したか
  • 担当者に「10年後にいくらで売れるか」とその根拠を聞いたか

チェックが付かない項目があるうちは、契約を急ぐべきではありません。

まとめ:判断軸は常に「収支」と「出口」

トラスト・インベストメントを検討する人への最終結論3カ条
トラスト・インベストメントを検討する人への最終結論3カ条

トラスト・インベストメントは、物件品質・立地・管理体制の点で「業界の中ではまとも寄り」に位置するデベロッパーです。大きな不祥事の記録がなく、穏やかな営業スタイルも評価できます。一方で、「まともな会社から買えば失敗しない」は正しくありません。新築ワンルームである以上、価格の割高感やサブリースによる出口の制限は構造的に避けられません。

判断軸は常に同じです。今日買って実質キャッシュフローはどうなるか、10年後に誰にいくらで売れるか。この二軸を数字で確認できて初めて、購入の可否が判断できます。

スクエアシティを勧められたら、まず「10年後にいくらで売れるか」を担当者に聞いてみてください。明確な根拠を示せないなら、それが最初の「赤信号」です。 失敗の多くは会社の信頼性より「数字を自分で検証しなかったこと」から起きます。まずは無料の割高診断で、その物件が相場に対して割高でないかを確認してみてください。

※本記事は公開情報および第三者の口コミサイトをもとに、情報提供を目的として作成しています。特定の物件・会社の購入や売却を勧誘・推奨するものではなく、また誹謗中傷を意図するものでもありません。記載内容は執筆時点の情報に基づくものであり、最新かつ正確な情報は必ず公式サイト等でご確認ください。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。