結論から: 経営難の兵庫銀行を再建するため、大蔵省が次期社長として送り込んだのは元銀行局長の吉田正輝だった。
この記事の要点
- 銀行局は「1、2年で再建可能」と言っていたが、日本銀行総裁の三重野康は「預金保険を使って破綻処理すべし」と吉田に助言した。
- 吉田が知らされた兵銀への日銀考査では、不良債権比率が銀行本体だけで30%、関連ノンバンクを含めた実質自己資本はマイナス4500億円となっていた。
- 一方、大蔵省が前年夏に行った検査では、元利金返済に問題のある分類債権比率が11.7%、自己資本比率も8.28%と認定されている。
- 日本不動産研究所の調べによれば、6大都市商業地の価格指数をピークの90年9月時点と比較すると、92年3月で16.3%の下落、同年9月では26.7%…
- 銀行局の当時の担当者は「下落のスピードが速く、実態が追いつかなかった。
大蔵省検査と日銀考査のあまりの違いに吉田は言葉を失った。わずか半年ほどで数字がこうも変わったのには理由があった。
第1は地価の下落が加速したことだ。評価ベースでは1割ほどしか下がっていないのに、感覚的には2割から3割下がっている。
そうなると担保不動産を処分しようにも売れない。評価ベースでは相手にされず、かといって実勢価格で売ろうとすると、おまえは評価額を無視するのか、と上司に問い詰められる」と振り返る。
こうした現場と経営の認識のずれが、不良債権処理を大幅に遅らせる一因となった。本文の内容に基づいた記事をピックアップしています



本記事は 東洋経済オンライン の報道をもとに、当社編集部が独自に要約・再構成したものです(原文の転載ではありません)。詳細・正確な情報は出典の原文をご確認ください。
出典:東洋経済オンライン「再調査で大幅な実質債務超過に、「このままではギブアップ」だと兵銀の吉田社長が銀行局にSOS 銀行不倒神話の瓦解④」(https://toyokeizai.net/articles/-/950930?utm_source=rss&utm_medium=http&utm_campaign=link_back)2026年7月アクセス
