結論から: 光通信によるTOB(株式公開買い付け)の最中にある、レオパレス21。
この記事の要点
- レオパレスが賃貸用建物での界壁施工不良問題で債務超過に陥り、米ファンドのフォートレス・インベストメント・グループがスポンサーとなったのは2020年11月のことだった。
- 直近でフォートレスが保有するレオパレス株は15.9%(議決権ベース)。
- フォートレスから事前の承認を得なければ事業計画の策定もできず、1億円以上の資産の処分すらできない。
- 制約はフォートレスの保有割合が10%未満に下がるまで継続する。
- こうした重大な契約の存在をレオパレスが公表したのは、20年9月30日の契約締結から実に4年9カ月も経った25年6月26日のことだった。
経営再建を果たしたレオパレスだが、フォートレスによる「支援の代償」は大きかった(『 レオパレス「光通信によるTOB」で埋もれゆく米ファンドへの"過大な対価"と開示で残る4つの疑問 』で詳報)。ところが、今なお代償を課せられている。
リノベーションやリーシング等を統括する執行役員の指名権も、フォートレスが握ったままだ。25年3月期の有価証券報告書の「重要な契約等」のページに記載する形で開示した。
しかし、適時開示上では今に至るまで開示していない。有価証券報告書での開示は、なぜ4年9カ月も経った後だったのか。
それは「企業内容等の開示に関する内閣府令」において、それまであった「経営上の重要な契約等」の欄が「重要な契約等」に衣替えされ、開示事項が厳格化されたためだ。従来は具体的な開示事項が明示されず、企業側が「経営上」を「営業上」と解釈したり、重要性の判断も企業側に委ねられていたりしたが、改正後の府令では具体的な開示事項を列挙。
25年3月期の有価証券報告書から適用することになった。レオパレスとフォートレスの契約は明らかに府令改正後に開示が義務化された事項に該当する。
だからこそ24年3月期まで記載されていなかったこの重大な契約が、25年3月期以降に突然記載されるようになったのだ。26年3月期の有価証券報告書の当該欄にも引き続き同様の内容が記載されている。
現在も契約は生きていると考えていい。なお、改正府令施行以前に締結した契約は経過措置によって記載を省略できる。
そういう中で開示した理由についてレオパレスは、「投資家への適切な情報提供という観点も踏まえ、開示することにした」としている。この内閣府令改正に関わった、アストナリング・アドバイザー合同会社の三瓶裕喜代表は次のように述べる。
「ようやく意味のある開示をたまにではあるが見かけるようになった。もっとも、開示すべき合意があるはずなのに、依然として開示していない会社は少なくない。
今後金融庁・財務局による『有価証券報告書レビュー』を通じた当局による指導が効いて、開示が進むことを期待したい」本文の内容に基づいた記事をピックアップしています





本記事は 東洋経済オンライン の報道をもとに、当社編集部が独自に要約・再構成したものです(原文の転載ではありません)。詳細・正確な情報は出典の原文をご確認ください。
出典:東洋経済オンライン「レオパレスが濁した「経営を縛るファンドとの重要契約」…4年9カ月を経て開示に至った力学」(https://toyokeizai.net/articles/-/958855?utm_source=rss&utm_medium=http&utm_campaign=link_back)2026年10月アクセス
